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2015.08.13 Thursday

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    異なる民族間で広まるクロスステッチ刺繍

    2014.04.23 Wednesday

    これは、男性用のアカ族の民族衣装です。
    えりの部分から前の縦のライン、そして、すそ部分の横のラインは、
    すべてクロスステッチの刺繍で、その文様は、どこかミェン族や、
    モン族の刺繍に似ています。

    「クロスステッチ」は、名前の通り、×印(クロス)をいくつも
    繰り返すことで、文様を作り上げていく刺繍です。

    他の刺繍に比べて、縦と横の布の目に沿って刺していくため、
    図案通りの形に刺すことが、比較的簡単であることから、
    刺繍が初めての人でも、誰でもが始めやすいのが特徴です。

    アカ族の民族衣装に施されたモン刺繍

    アカ族の人たちにとって、もともとクロスステッチ刺繍は一般的ではありませんでした。
    たとえば、ミェン族の人たちの場合も、刺繍には、いくつかの刺し方があり、
    「織り刺し」や「格子刺し」など、クロスステッチ以外の技法が主流でした。
    ▽ミェン族の刺繍については、『織り人』のこちらのページにまとめています。

    しかし、最近では、特に若い世代のミェン族の人たちの間では、
    クロスステッチ刺繍を好む人が増えています。
    実際、『織り人』で扱っている商品も例外ではなく、ミェン族の製品は、
    ほとんどがクロスステッチ刺繍のものとなっています。

    アカ族の民族衣装に施されたモン刺繍

    上の写真の上着の一番上の刺繍のラインは、モン族の人たちが好んで刺す文様と同じです。
    これは、よく見かけるため、アカ族の人たちの間でも一般的になっているのか、
    あるいは、モン族の人たちが刺したものなのかもしれません。

    ラフ族の人たちが、リス族の人たちからバッグの注文を受けていたり
    モン族の人たちが、ミェン族の人たちに、ベルトの刺繍を依頼していることがありました。

    村の入り口にある店の軒先で、刺繍をしている女性がいました。
    お話を聞いていると、汚れないように折りたたみながら刺繍していたものを、
    広げて見せてくださいました。
    これで、息子さんの上着を作るのだそうです。

    これらもすべて、クロスステッチ刺繍で、文様はミェン族の人たちのものに似ています。

    アカ族の民族衣装に施されたモン刺繍

    現在のタイでは、異なる民族間で、同じ文様を刺繍していることが多くみられますが、
    文様だけでなく、刺繍の技法自体も、民族ごとの違いはほとんどなくなり、どの民族の間でも、
    より簡単で、誰でもができるクロスステッチへと、変化していることがうかがえます。

    民族伝統文化は、長い歴史の中で、少しずつ変化を繰り返してきているものだとはいえ、
    それぞれの民族の特徴をよりあらわすものよりも、より簡単な技法や単純な文様へと、
    単一化されていっているようで、少しさみしい気もします。

    織り人
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