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2015.08.13 Thursday

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    「文様の意味」を知ることの意味

    2015.06.05 Friday

    先日、ベトナムの花モン族の取材をおこなったという番組製作会社の方から、
    「民族衣装の模様の持つ意味を紹介したいが、下見した結果、模様の意味が、
    詳しく伝承されていないことを知りました。(以下省略)」というメールが届きました。

    以前も、ベトナムの黒モン族の襟の文様についての問い合わせを受けたことがありましたが、
    どこの国でも、程度の差はあれど、同じような現状があるのだなということを感じます。

    *以下、写真はベトナムの花モン族の村の市場で撮影させていただいたものです。

    私自身、刺繍や織りの文様について、非常に興味があり、それぞれの民族の村へおじゃまするときはいつも、
    文様の名前や意味などを教えてもらっています。

    しかしながら、私が主に活動しているタイ北部の村々では、今現在では、その文様の意味までを知っている人は、
    本当に少なくなってきています。

     
    ベトナムの花モン族


    オンラインショップ内のそれぞれの民族紹介のページにも書いていますが、現在の作り手さんの多くは、
    今では、その文様が「きれいだから」、「昔から刺している文様だから」ということで、
    その模様を刺繍していることが多いのです。

    村の中で、高齢のおばさま方の中には、文様の意味を知っている人がいることがありますが、
    それでも、それはもうすでに、はっきりしないことも多いです。

    今現在も、そうしたことを調べているところですが、最近は、その文様の意味を知りたいと思ったり、
    その意味が大事だと感じたり、きちんと継承されていくべきなのではないかと考えたりするのは、
    部外者であるからのことなのではないかと思うことがあります。

     
    ベトナムの花モン族


    学術的には、その文様の意味などを知ることは意味のあることだと思いますし、
    それがきちんとした形で残されていく必要もあると思っています。

    しかしながら、その作り手さんたちにとって大事なことは、
    それが、学術的に意味のあることなのかどうかということではなく、
    自分たちが好きなものであること、よりきれいなものであること、
    家族が喜んでくれるものであることの方が大切なことなのです。

    それぞれの長い民族の歴史の中で、モン族やミェン族など他民族同士の間でも、
    お互いの文様や色合いを、それぞれの好みで融合させてきています。

    モン族の人たちが、ミェン族の人の文様を取り入れて帯にしていたり、ミェン族の人たちが、
    モン族の人たちの文様の一部を使い、新たな文様を作っていたり…。

    それは、きれいだと思ったり、好きだなぁと思ったりしたからであり、
    それが、どんな意味であるかということは、それほど重要なことではないのです。

    長い時間の中、そうして作り上げらてきたものが、今に使われているものになっているのではないかと思うのです。

     
    ベトナムの花モン族


    ベトナムの花モン族の村へは、私も訪れたことがあり、タイのように経済発展とともに、
    消えていった生活の中の民族衣装が、ベトナムのモンの村には、まだまだ残っていることは、
    私にとっても、とても興味深いことで、タイとの違いは何なのだろうかと、考えることがよくあります。

    それでも、これから先の時間の中で、ベトナムのモンの村にも、タイで今起こってきているようなことが、
    必ずおとずれる日がくると思うのです。

    そうした時に、少しでも、その担い手の方たちが、自らの民族に誇りを持ち、
    次の世代へ継承していきたいと思えること、それが、文様の意味を、
    後世に残していくことにつながっていくと思っています。

    そうしたことのお手伝いが、少しでもできたらと思い、今の活動を続けています。

    こうした番組制作にかかわる方たちには、それぞれの民族の方たちが、
    自らに誇りを持っていけるような、そんな素敵な番組を作っていってほしいなと思っています。

    織り人




     
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